空しい人生から喜びの人生へ

梅津 善一(公認会計士)

公認会計士 梅津公認会計士事務所所長

―驚くべき恵みと導き―

最愛の姉の死

私がまだ幼稚園生の時に、最愛の姉(当時、小学校二年生)がクリスマスイブに亡くなりました。私はその時のことは、つい昨日のことのように思い出し、忘れることができません。私の両親の話では、姉は“ やあちゃん(姉のニックネームです)は死んだら天国へ行くんだ! ”といつも言っていたそうです。私は、この最愛の姉の死を通して、人間の死について、そして死んだら何処へ行くのかということについて考えるようになりました。

 

私は、どこから来てどこへ行くのか?私は、何のために存在しているのか?私は、自分の人生の目的が分かりませんでした。

 

創造神から離れた空しい生活

 

大学を卒業して、公認会計士試験を受験し、結婚もしました。そして、何度か公認会計士試験を受験しましたが、合格しませんでした。私は、将来の生活の心配と今度こそ合格しなければいけないという精神的な重圧のため、眠れない夜が多くなりました。そのような時に、私は、スイスの法学者のカール・ヒルティー著「眠られぬ夜のために」という本に出会いました。その本を読んでいると、心が落ち着き、すぐに眠くなりました。ヒルティーは敬虔なクリスチャンでしたので、彼の本には聖書のみことばがたくさん引用されていました。私は、ヒルティーの著作に導かれて本格的に聖書を読むようになりました。

 

その後、私はやっと公認会計士になり、いよいよ、自分のやりたい仕事をして、充実した人生を送ることが出来ると期待していました。しかし、私はもっと大きい仕事、もっと興味のある仕事、もっと儲かる仕事をしたいと思い、不平不満がなくなりませんでした。そして仕事に追いかけられ、疲れるばかりでした。私の心には、平安がなく、心は飢え乾き、酒をたくさん飲むようになりました。

 

『空の空。伝道者は言う。

空の空。

すべては空。

日の下で、どんなに労苦しても、それが人に何の益になろう。』

(旧約聖書 伝道者の書1:2-3)

 

私は、仕事に疲れ、酒で憂さ晴らしする生活を続けてはいけないと思い、再び聖書を読み始めました。教会にも行きたいと思うようになりました。そんなとき、次女が小児ゼンソクになりました。私たち親子は、夜中に救急病院へ駆けつけることが多くなり、そのために、家内が疲れ果ててしまいました。私は、教会へ行ってみました。それまでの私は、自分のことは棚に上げて人の事ばかり批判し自分は正しいと思っていました。しかし、人は、間違い失敗します。人と自分を比較して、優越感と劣等感との狭間で揺れ動いていました。こんな罪深い私のような者は、神の前に出る資格はないと思っていました。神の前で正しいとされるためには、どんな良い行いをしなければならないのか、と考えていました。

 

ところが、神は、神に逆らっている自己中心のこの私を愛してくださっていることを知りました。神はこう言われます。

 

『わたしの目には、あなたは高価で尊い。

わたしはあなたを愛している。』

(旧約聖書 イザヤ43:4)

 

『あなたがたは、恵みのゆえに、信仰によって救われたのです。

それは、自分自身から出たことではなく、神からの賜物です。

行ないによるのではありません。だれも誇ることのないためです。』

(新約聖書 エペソ2:8-9)

 

この神の私に対する愛の故に、神の御子イエス・キリストが身代わりとなり十字架上で死んでくださり、私の罪の代価を支払ってくださっているのです。

 

『しかし私たちがまだ罪人であったとき、

キリストが私たちのために死んでくださったことにより、

神は私たちに対するご自身の愛を明らかにしておられます。』

(新約聖書 ローマ5:8)

 

そして、イエスは死んで三日目によみがえられて、私たちの罪の赦しと永遠いのちを確かなものとしてくださっていたのです。

 

『また、葬られたこと、また、聖書に従って三日目によみがえられたこと、

また、ケパに現われ、それから十二弟子に現われたことです。

その後、キリストは五百人以上の兄弟たちに同時に現われました。

その中の大多数の者は今なお生き残っていますが、

すでに眠った者もいくらかいます。』

(新約聖書 Ⅰコリント15:4-6)

  

自分の罪を認めこのイエス・キリストを私の救い主と信じるだけで私の罪が赦され、神の子供としていただき、天国へ入れて下さるというのです。

 

『神は、実に、そのひとり子をお与えになったほどに、 世を愛された。

それは御子を信じる者が、ひとりとして滅びることなく、

永遠のいのちを持つためである。』

(新約聖書 ヨハネ3:16)

 

私は高慢でした。私は、自分が神に逆らっている罪人であることがわかりましたので、悔い改めました。イエスを私の救い主と信じ受け入れて、私の罪は赦されました。私は神の子供とされて、天国へ入れてくださいます。私には永遠のいのちが与えられたのです。

平安と希望と喜びに満たされた自由な人生へ

私は、イエスの十字架の身代わりの死とよみがえりを覚える時に、古い自分(罪に支配された自己中心的な自分)が弱くなり、新しい人(イエス・キリストに従う自分)が強くなるという原理を、少しづつですが体験する恵みにあずかるようになりました。

 

私は、恐れ、不安、ねたみ、人を裁く心、いらだち、お酒、また様々な囚われ、といったものから徐々に解放されてきました。代わりに、私には平安、希望、喜び、力、慎み、愛、自由が与えられました。以前は仕事に疲れていましたが、イエス・キリストを信じた今は、疲れることなく、平安と感謝と喜びの内に、また囚われない自由の内に、以前の何倍もの仕事をさせていただいています。

 

そして、

 

『あなたがたは真理を知り、真理はあなたがたを自由にします。』

(新約聖書 ヨハネ8:32)

 

『神が私たちに与えてくださったものは、おくびょうの霊ではなく、力と愛と慎みとの霊です。』

(新約聖書 二テモテ1:7)

 

『しかし、わたしが与える水を飲む者はだれでも、決して渇くことがありません。

わたしが与える水は、その人のうちで泉となり、永遠のいのちへの水がわき出ます。』

(新約聖書 ヨハネ4:14)

驚くべき導き

私は、ある大きなプロジェクトで非常に難しい問題に直面して判断に迷ったことがありました。私の専門的な判断からはB案がA案より優れているように思いました。しかし祈っていると、A案の方が聖書のみことばに照らして正しいことが示されました。そこで私はとても迷いましたが、A案を採用しました。数年後に、そのプロジェクトの是非が大問題になりました。その結果、A案を採用した故にそのプロジェクトは妥当であることが分かりました。このような難しい問題の中にあっても、イエス様はいつも共にいて、平安を与え、必要な励まし、最善の導きを与えてくださいました。

 

 

これらのことは、私がどんなに努力しても得ることができないものでした。ところが、私がイエス・キリストを信じ受け入れたときに、私は何の努力もしないで、ただイエス様の十字架の恵みのゆえに、これらの祝福を一方的に与えて下さいました。確かに、神を恐れるようになると、人を恐れなくなります。また、私たちを閉じこめている様々な思いや囚われから解放されて、自由になります。生まれながらの私の内には、人のことを思いやる愛はありません。しかしイエス・キリストの十字架の愛を見上げるとき、神の愛を覚えます。神を愛するようになると、恐れはなくなり、他の人のことを思いやることができるようになります。

 

『愛には恐れがありません。全き愛は恐れを締め出します。

なぜなら恐れには刑罰が伴っているからです。

恐れる者の愛は、全きものとなっていないのです。

私たちは愛しています。神がまず私たちを愛してくださったからです。』

(新約聖書 一ヨハネ4:18-19)

圧倒的な勝利の人生

圧倒的な勝利の人生

私の人生には私の計画ではなく、神のご計画があります。そして、神のご計画だけが勝利し成就していきます。私は、私の走るべき道のりを、全知全能・万物の創造者・万物の支配者であるイエス・キリストを目指してまっしぐらに走り抜けていくことができるように祈っています。

 

何時の日にか、私はイエス・キリストに目と目を合わせてお会い出来る日を待ち望んでいます。

 

『けれども、私たちの国籍は天にあります。そこから主イエス・キリストが救い主としておいでになるのを、私たちは待ち望んでいます。キリストは、万物をご自身に従わせることのできる御力によって、私たちの卑しいからだを、ご自身の栄光のからだと同じ姿に変えてくださるのです。』(新約聖書 ピリピ3:20-21)

 

私は弱い罪人ですから、すぐに自分の考えや自己中心的な思いが出てきて失敗することがあります。また、心がくじけることもあります。しかし、その時にいつも弱い私を励まし、平安と勇気と力と勝利を与えて下さる聖書のみことばがあります。

 

『しかし、主は、「わたしの恵みは、あなたに十分である。

というのは、わたしの力は、弱さのうちに完全に現われるからである。」

と言われたのです。

ですから、私は、キリストの力が私をおおうために、

むしろ大いに喜んで私の弱さを誇りましょう。』

(新約聖書 二コリント12:9)

 

私は言葉で言い表わせない主イエス・キリストの愛と恵みと祝福に感謝し、主イエス・キリストの御名を賛美します!

 

略歴  梅津善一

  • 一九四九年(昭和二四年)徳島県美馬郡木屋平に生まれる。
  • 一九七四年 早稲田大学政治経済学部卒業
  • 一九八〇年 公認会計士 安原誠吾事務所入所
  • 一九八三年 公認会計士登録
  • 一九八九年 梅津公認会計士事務所開設
  • 一九九〇年 税理士登録
  • 趣味はサイクリングで、家庭には夫人と一男二女がいる。